2つの血管脈波検査

院長の水野です。11/9に守山福祉まつりに参加しました。

医師会のお仕事で無料で血管脈波(血管年齢)検査を測定するお手伝いをさせていただきました。50名の方の測定を行いました。

当院ではbaPWVという測定法をしているのですが、今回フクダ電子さんのご厚意でお借りできた器械はCAVIという別の測定法でした。

今回はその2つの検査の違いについてご説明したいと思います。

【血管年齢チェック】CAVIとbaPWVの違いをわかりやすく解説!

最近よく耳にする「血管年齢」や「血管のしなやかさ」。

健康診断や人間ドックで「血管脈波検査」を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。

その代表的な検査が CAVI(キャビ) と baPWV(ビーエーピーダブリューブイ)。

どちらも「動脈硬化の進み具合」を調べる検査ですが、実は測っている仕組みが少し違います。

今回は、専門用語をなるべく使わずにその違いをわかりやすく説明します。

 血管脈波検査とは?

心臓から血液が送り出されると、血管の中を「ドンッ」と波のように血液が流れていきます。

この“血液の波”の速さを測ることで、**血管の硬さ(=動脈硬化の程度)**を知ることができます。

血管が硬いと波は速く進み、柔らかいとゆっくり進む──

この原理を利用したのが、CAVIやbaPWVの検査です。

 CAVI(キャビ)とは?

CAVI は「Cardio Ankle Vascular Index(心臓足首血管指数)」の略。

心臓から足首までの血管の硬さを測定します。

最大の特徴は、

👉 血圧の影響を受けにくい という点です。

血管そのもののしなやかさを反映するので、

「一時的に血圧が高かったせいで数値が高く出た」という誤差が少なく、

より正確に動脈硬化の進み具合を評価できるとされています。

 baPWV(ビーエーピーダブリューブイ)とは?

baPWV は「brachial-ankle Pulse Wave Velocity(上腕足首脈波伝播速度)」の略。

腕から足首までの脈の伝わる速さを測ります。

仕組みはシンプルで、

脈の伝わる速さが速いほど血管が硬いという考え方です。

検査が簡単で広く普及している反面、

血圧が高いと数値も上がりやすいため、

一時的な血圧変動の影響を受けやすいという特徴もあります。

 どちらを受ければいいの?

どちらの検査も痛みはなく、10分ほどで終わります。

一般的な健康診断では baPWV が多く使われていますが、

より詳しく血管の状態を知りたい場合は CAVI の方が適しています。

どちらにしても、定期的に測って「血管年齢の変化」をチェックすることが、

生活習慣病の予防につながります。

 まとめ

  • CAVI は血圧の影響を受けにくく、血管のしなやかさをより正確に反映
  • baPWV は手軽で健診などで広く使われている
  • どちらも「血管の健康状態」を知る大切な指標

血管の硬さは、食生活・運動・喫煙・ストレスなどに大きく影響されます。

年齢に関係なく、自分の血管年齢を知ることが“健康寿命”をのばす第一歩です。

baPWV測定であれば当院で測定できますのでご希望の方はご相談ください。