院長の水野です。
今回はRSウィルス母子免疫ワクチンについて説明します。
冬になると流行する「RSウイルス感染症」。
特に生後6か月未満の赤ちゃんでは重症化しやすく、入院が必要になることもあります。最近、このRSウイルスから赤ちゃんを守る新しい方法として**「母子免疫ワクチン」**が注目されています。
今回はこのワクチンについて、分かりやすく解説します。
RSウイルスってどんな病気?
RSウイルスは、風邪のような症状から始まるウイルス感染症です。
しかし赤ちゃんでは、
- 咳がひどくなる
- 呼吸が苦しくなる(ゼーゼー、ヒューヒュー)
- 哺乳ができなくなる
といった症状が出て細気管支炎や肺炎に進行することがあります。
毎年流行し、乳児の入院原因としても非常に多い感染症です。
母子免疫ワクチンとは?
母子免疫ワクチンとは、妊婦さんが接種することで、お腹の赤ちゃんに免疫を渡すワクチンです。
妊娠中にワクチンを接種すると、母体で作られた抗体が胎盤を通じて赤ちゃんへ移行します。
その結果、生まれた直後から赤ちゃんは
RSウイルスに対する防御力(受動免疫)を持った状態になります。
どんな効果があるの?
臨床試験では、
- 生後数か月以内の重症RS感染のリスクを大きく低下
- 入院率の減少
といった効果が示されています。
特に、RSウイルスが流行する季節に生まれる赤ちゃんにとっては
大きなメリットがあります。
いつ接種するの?
一般的には
**妊娠後期(主に妊娠28〜36週頃)**に接種します。
この時期に接種することで、赤ちゃんにしっかり抗体が移行します。
安全性は大丈夫?
現在のデータでは、
- 妊婦さん・赤ちゃんともに大きな安全性の問題は確認されていません
- 接種部位の痛みや軽い発熱など、一般的なワクチンと同様の副反応が中心です
ただし、すべての医療行為と同様に個々の状況に応じた判断が重要です。
従来の予防法との違い
これまでRSウイルス対策としては、
- 早産児や基礎疾患のある児への抗体製剤(パリビズマブなど)
が中心でした。母子免疫ワクチンは、
より多くの赤ちゃんを出生直後から守れる可能性がある点が特徴です。
まとめ
RSウイルス母子免疫ワクチンは、
- 妊婦さんが接種することで
- 生まれたばかりの赤ちゃんを守る という新しい予防戦略です。
特に重症化リスクの高い乳児期を守る意味で、今後広く普及していくことが期待されています。
最後に
ワクチン接種を検討される際は、かかりつけ医や産科医と相談しながら、ご自身の状況に合わせて判断することが大切です。
赤ちゃんを守る選択肢のひとつとして、ぜひ知っておいていただきたい内容です。
当クリニックでは令和8(2026)年4月1日から、乳児におけるRSウイルス感染症を予防するため、国の示す方針に基づき、RSウイルス母子免疫ワクチンの定期予防接種を実施します。
自己負担金無料での摂取になりますのでご興味のお有りの方はご連絡ください。名古屋市ワクチンのため完全予約制になります。


