下肢静脈瘤血管内塞栓術はじめました

院長の水野です。

下肢静脈瘤の最新治療である「血管内塞栓術」を当院でも2022/10/17から開始いたしました。

これまで行ってきた「ストリッピング手術(静脈の一部を切り取って引き抜く)」、「血管内焼灼術(レーザーや高周波で血管を焼いてふさぐ)」に加えて、2019年12月に保険適応となった新しい治療です。

方法は静脈に細い管(カテーテル)を通して医療用接着剤(グルー)を流し込んで固めます。従来手術と比べ局所麻酔の範囲が少なくて済むのが特徴です。

費用は3割負担の方で片脚約5万円で焼灼術よりは1万円ほど高価ですが、術後の痛み少なく回復が早いのが利点です。

ただ血管内に異物が残るため術後にアレルギー反応を起こすことがあります。アレルギー体質の人は注意が必要です。また10年以上異物が残るといわれており、若年者には向いていないと考えており、むしろ高齢者の方におすすめの治療ではないかと考えております。

静脈瘤手術の約3割くらいが「血管内塞栓術」の適応といわれています。治療の選択肢が増えたことでより高齢の方にも手術を受けていただければと考えております。

当院では患者様お一人お一人の状態を見極めながら手術適応を決めていきたいと考えております。お気軽にご相談ください。

血管内塞栓術方法
血管内塞栓術カテーテル
血管内塞栓術イメージ図